SECRET
親の七光りとか言われたくない。
だから……―
「…このことは秘密にしてください……―」
「どーしようかな」
「お願いします…」
私は頭をさげた。
「じゃあさ…写真集の仕事うけてよ」
「写真集?」
高木久はカメラを手入れしながら言った。
「俺の写真集、モデルになって。事務所に言っておくから。それと…あんたは辞めないかぎり売れ続けるよ」
「…失礼します……―」
言いたきゃ言えばいい。
私は部屋を飛び出した。