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「希満の顔描きづらーい!ってか、不細工すぎて汚れるし!」

美術の時間は特別嫌だった。

美術の先生は、年配の方でほぼお祖父ちゃん先生・・・

そのため、授業中にも関わらず、暴言が出てくるのはしょっちゅうだった。

「それはこっちの台詞!」

なんて言えたらいいけどね。

そこまで言う勇気ないし、よけい酷くなるから心で止めとく。

「かーわちゃん!希満とペアなんて可愛そーっ」

「あっ、莉那!本当だよ・・・まじ最悪だし!」

【莉那】とは、来の取り巻きの一人。

その中でも一番、来と中がいい仔。

そんな2人が会話をしている途中にチャイムが鳴った。

「あっ!終わりだぁ!じゃ、この水片付けておいてねー??」

そう言うと、希満の頭に水を掛けた。

「きゃー!」

「きゃー!だって、キモ!」

「ごめーん!手が滑っちゃってー」

「かわちゃん、キモいの移るから行こっ!」

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