一番の笑顔
たった一人
蓮のお母さんはすぐに部屋から出て行ってしまった。
「お母さんはめられてやんの!って事で俺は邪魔みたいだし遊びに行って来よっかな!」
幸平は気をきかせて遊びに行ってしまった。
「本当幸平の奴言うこと聞かないんだよな。」
蓮は呆れた様子で幸平の事を話していたけれど、今の私には蓮の話しが全く耳に入ってこなかった。
蓮と幸平がさっき玄関で話していた内容が頭の中をグルグル回っていてそれどころじゃない。
「って…。おいっ!美優?俺の話し聞いてる?」
『え…。あっ。うん!もちろん聞いてるよ?』
「じゃあ俺が何話してたのか言ってみ?」
実際蓮の話してた内容なんて一つも聞いていなかったから私は黙ってしまった。