一番の笑顔



私は頭の中が真っ白になった。私、今、なんて言われたの?

「おい!蓮っ!
お前それは言いすぎだろ?
美憂ちゃん大丈夫?」

『信太くん…。
美憂って本当ばかだね。』

ぽつり。ぽつり。
出た言葉がこれだった。

『蓮に言われる筋合いない。』
私が言い終わってすぐに、

「美憂ちゃんって夜やってるんだ…。
ごめんね。言いたくないんだけど、あたし夜やってるような子と友達になれない。
知らない男相手にして、笑顔ふりまいて、触られても笑って。あたしには分からない。
そんな仕事…。汚いよ。」

私の中で何かが切れた。
プチン。って音がした。

久美の所に走って久美の胸ぐらを掴んでいた。

信太も蓮も呆然としている。

『お前もう一回言ってみろよ。お前みたいな女に美憂の何が分かるって言うんだよ。
確かに普通の一般人からして見たら汚い仕事だと思うよ。
でもな、どんなに嫌な客が来ても笑顔ふりまいてないといけないような大変な仕事なんだよ。お前みたいな良い子ぶってるような奴見てて可哀相に思ってくるよ。
本当の、ありのままの自分の出せないからね。
二度と美憂に関わるなよ。』

久美を突き飛ばし私はその場から去った。



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