一番の笑顔

そして、私の左手首がいきなり掴まれ私はびっくりして悲鳴をあげてしまった。
振り返ると、

『蓮ちゃん…。何の為に追っかけてきたの。美優帰るんだから手離して。』

「美優ごめんな。あれ本気じゃねぇから。美優の事からかうと1つ1つの反応が可愛くてついつい…。本当ごめん。」

『はぁ!?冗談!?美優馬鹿みたいじゃん。いいよ。許してあげる。』

私達が笑い合っていると、うしろから、

「喧嘩ご苦労様。だいぶ2人共体力使ったんじゃないの?美優のいぢられてる所も見れたし、あたしは楽しかったな!」

「美優ちゃん大丈夫だった?蓮!女の子は優しく扱うもんだろ!」

その後何事もなかったように夜まで私達は笑っていた。

『優衣。そろそろ帰ろっか。終電なくなっちゃうよ。』

「そうだね。行こっか。」

「駅まで送るよ。夜道に女の子2人じゃ危ないからね。」

私達は歩き出した。私の前では翔さんと優衣が楽しそうに話しながら歩いている。
そんな中私と蓮は手を繋いで空を見ながら歩いていた。

『時間あっというまだったね。沢山話せて楽しかったよ。ありがとうね。』

「俺も楽しかったよ。今まで生きてきてて女に言い返されたの実は初めてなんだよね。」

『面白いじゃん!美優短気だからすぐキレちゃうんだよね。』
そんな話しをしている間に駅に着いていた。
私の手と蓮の手は、離れてしまった。
とても寂しくなった。

『蓮ちゃん!!また遊んでね!』

「あったり前だろ。ばあ~か。気をつけて帰れよ。家着いたら電話して。」

『分かった。翔さん今日はわざわざありがとうございました。』

「いえいえ。楽しかったよ!またね。」

「まったね~!!」

私と優衣は、また電車に揺られ来た道を戻って行き地元へ着いた。

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