ハニー*スパイス
岳さんは涙を拭うように、頬に唇を寄せて……
それからちゃんと唇にもキスをしてくれた。
「3年経ったんだな……」
「うん……」
カウンター越しに
あたし達は何度もキスを交わしながら話続ける。
「……あたし変わった?」
「ちっとも。
相変わらず、気ぃつえーし、生意気だし。
けど……。
すげーキレイになったから焦った」
「なっ……何、急に……」
岳さんて、普段は意地悪なくせに時々甘いこというからビックリする。
焦るあたしの髪を指に絡ませて、岳さんはそっと毛先にキスをした。
そして……
「プライベートルームにお招きしたいんですが……」
なんてまた甘く囁いたりするもんだから、あたしは頷くしかなかった。
「うん……」