勇者ってガラじゃねぇ!
「警備隊に突き出すしかないようだな!」
「!」
首根っこを押さえられた猫のように、俺は身を縮めた。
「あのう…よければ、その支払い。私が立て替えましょうか?」
店主と俺のやりとりに眼鏡の男はなん気ない口調で間に入ってきた。
「そんな、見ず知らずの方に!」
「そうしていただけると。こちらは助かりますが」
店主の態度が一変する。
眼鏡の男にへいこらと頭を下げ、愛想笑いを浮かべている。
「いくらです?」
眼鏡の男が懐から財布を取り出した。
「ちょっと…」
止める俺を無視して、
「350HMです」
店主の答えに,眼鏡の男は、ひょいと眉を上げ財布からお金を取り出すと俺の勘定を支払った。
店主はほくほく顔で俺のテーブルから空の皿を手に持つと、俺にはふんと鼻息ひとつついて踵を返し、奥へと姿を消した。
「親切は嬉しいが、名前さえ知らない人に…」
「名はバベルです。親切でといいたいところですが、実は折り入ってご相談が…」
「?」
美味しい話しには裏がある。
俺に頼みって?
「そんなに警戒されなくっても、頼めないような事ではないですよ」
「実は、仕事の前に連れの者が怪我を負ってしまいまして……」
「仕事?」
「!」
首根っこを押さえられた猫のように、俺は身を縮めた。
「あのう…よければ、その支払い。私が立て替えましょうか?」
店主と俺のやりとりに眼鏡の男はなん気ない口調で間に入ってきた。
「そんな、見ず知らずの方に!」
「そうしていただけると。こちらは助かりますが」
店主の態度が一変する。
眼鏡の男にへいこらと頭を下げ、愛想笑いを浮かべている。
「いくらです?」
眼鏡の男が懐から財布を取り出した。
「ちょっと…」
止める俺を無視して、
「350HMです」
店主の答えに,眼鏡の男は、ひょいと眉を上げ財布からお金を取り出すと俺の勘定を支払った。
店主はほくほく顔で俺のテーブルから空の皿を手に持つと、俺にはふんと鼻息ひとつついて踵を返し、奥へと姿を消した。
「親切は嬉しいが、名前さえ知らない人に…」
「名はバベルです。親切でといいたいところですが、実は折り入ってご相談が…」
「?」
美味しい話しには裏がある。
俺に頼みって?
「そんなに警戒されなくっても、頼めないような事ではないですよ」
「実は、仕事の前に連れの者が怪我を負ってしまいまして……」
「仕事?」