ファーストキスは、最後のキス
"ミーン、ミンミーン"
いつものように、部活の時間が来る。
太陽の光が、肌にあたって汗が額に浮かぶ。
まったく、真夏の太陽の下で行う部活は、厳しさを感じさせる。
さすがに、男バスの方も休憩時間が少し長い。
やっぱり、暑いんだなぁ…。
「今日は、熱中症で倒れた子が校内でいるので、部活時間はいつもより半分になるからね!今日も、頑張りましょー!」
さすが、部長は何年もバスケを続けているだけあってこんな暑さへっちゃらだって顔してる。
だって、満面の笑顔が眩しすぎるんですもん。
「今日の部活メニューは、校庭8周と、フリースローと、パス練習!」
「「はい!」」
「よし!校庭8周!」
部長の声とともに、女バスのメンバー全員が校庭を走りだす。
それにしても、本当に暑い。
すぐに、息が切れてしまう。
「ぜー、ひゅー、ぜー、ひゅー」
完全的な虫の息。
ぃ、息してるだけで精一杯。
「さ、さくら、あんた大丈夫?」
「ぜ、全然だいじょう………
視界がガクッと下がったかと思うと、真っ暗になった。
「さくら?!さくら!!」
美夏の声が段々遠ざかっていく。
あぁ…まだ死にたくないよぉ…。
美夏の声は、完全に聞こえなくなった。