ファーストキスは、最後のキス
「駅に、9時でどうだ?」
「わかった!」
「寝坊すんなよ?」
「しないわよ!………多分」
「自身ないのかよ!」
だって、私って本当にこういう時、寝坊するんだもん。
明日、寝坊しないようにお母さんに起こしてもらお。
「じゃあ、そろそろ立てるか?」
「うん、大丈夫」
リツが、教材入れてくれたと思うバックを持って、ベットを下りる。
「おっと」
足がよろける。
「おい、本当に大丈夫なの?」
「大丈夫!!」
体制を立て直して、保健の先生にお礼を言うと、保健室を出る。
辺りは、もう薄暗くなっていた。
「今、何時?」
翔に聞く。
翔は、ポケットに手を突っ込んで何かを探す。
「えーっと…」
パチッて音がしたと思うと、翔がケータイを手にしていた。
「6時。部活が終わったのが、2時だから、4時間ずっと寝てたってことだね」
「そ、そんなに!?」
「うん、ちょくちょく起きてるかどうか覗きに行ったけど、ぐっすり寝てたよ?」
ふーん。
………ん?
覗きに?
「み、見たの!?」
「もちろん。目に焼き付けておきました。ヨダレたらしながら、イビキかいてる姿をね」
ひ、ひどい!!