ファーストキスは、最後のキス


電車に乗る。

席に座ると、翔が隣に座る。

あまり、混んではいなかったけど、一応他の人も座れるようにと、私のほうに詰めて座る。



「さくらの方、狭くない?」

「ぁ、うん。大丈夫」



翔って、プライベートでも結構優しいんだぁ。


それにしても…

ち、近い////



ほんのり香る翔の匂い。

今まで、こんなに近くまで行ったことないから、よくわかんなかったけど、こんな匂いなんだ。

いい匂い。

なんて言ったら、いいんだろう?

こういうのが、男の子独特の匂いってやつ?



ぁ…。

なんか、また寝そう。

朝の眠気がまだ、取れてないのかな?


まぁ、ちょっとくらい寝てもいいか。

着くまで、まだ時間かかるだろうし。

そのまま、ゆっくりと目を閉じた。
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