ファーストキスは、最後のキス



代金を支払うと、外で翔が待っている。



「お待たせぇ!」

「次どこ行く?」

「じゃあ………ん~………」



悩むこと6分。



「やっぱ、翔が決めて?」

「さっきの6分返せや」

「ごめん、ごめん☆」



あら?

やっぱ、ちょっと怒ってる?



「じゃさ、定番のお化け屋敷でも行く?」

「無理!」

「即答かよ」

「怖いとこ無理!暗いとこも無理!」

「でも、俺の貴重な6分を奪った罰として、ついてこい!じっくり、怖がってる顔見てやるから♪」



怪しく笑うと、翔は私の腕を引いて、お化け屋敷の方へ行く。



「ど、ドS―――――ッッ!!」



やっぱ、電車の中での優しいって言葉は、帳消し!!

これからは、翔=ドSだ!

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