ファーストキスは、最後のキス



女バスの部活も、また終わりを迎える。


「今日の活動はここまで!来月には、全国大会の一回戦が始まるから、その時までに、しっかり腕を磨いてきてね!」

「「はいっ!ありがとうございました!」」



そう。

私の通っている西ノ宮高校の部活は、全国的にも強い方。

よく、全国大会に出場している。



「さくら、おつかれ!今日、結構調子良かったじゃん。」

「なんかね☆」

「羨ましい限りですなぁ♪」

「亜季ちゃんも、ノールックパス凄く良かったよ★」




友達に、こうやって自分のことを褒めてもらえるのが嬉しい。

親にも、頑張ったねって言われると、もっと頑張りたいって思えるから、

私はバスケを続けてる。



翔にも…告白しなかったら……

…私のこと…もっと、褒めてくれたかな…?



って、また翔のこと考えてるし。

まあ、やっぱりちょっとくらいは、まだ想いってのがあるのかも。

いきなりだったしね。

でも、時間が経てば、この想いは消える。


それまでは、まだ、ちょっとくらい、翔のこと…

好きでいてもいいのかな?



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