不器用で意地悪なアナタ【短】
藤井くんの言葉が頭の中でグルグル回る。


気付いたら放課後になっていた。

あたしは高崎先輩を見に体育館へ行った。


相変わらず見学の女の子が沢山いる。

もちろんお目当ては藤井くんと篠原だ。

あたしはいつも通り高崎先輩を見ていた。


高崎先輩の華麗なプレーは相変わらずだった。

いつもは高崎先輩ばかり見ていたけど何故か今日のあたしはアイツが気になる……

篠原……ー。篠原はだいたい教室ではヘラヘラしている。


バスケをしている篠原は真剣な表情だ。
不思議とチャラチャラした雰囲気が消えてしまう。

以前から思っていたけど、篠原のシュートフォームは誰よりも綺麗だ。

きっと毎日欠かさずに練習してるんだろうな……


でも…なんか篠原のプレーが散漫のような気がする。


なんか苦しそうなかんじ…


前はこんな感じじゃなかったのに……

見かねた藤井くんが篠原の肩に腕を回して何か言っていた。

その後は少しだけ落ち着いてプレーが出来ていた。


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