不器用で意地悪なアナタ【短】
………ーーーー
……ー
あれ?ここは?
白い天井に、カーテンレールが見える。
あっ!そうだ……
あたしバレーボールにぶつかって気を失ったんだ……
少し頭がズキッとした……
「痛ッ……」
その時、カーテンが引かれた。
「佐山さん。大丈夫?軽い脳震盪だと思うわ」
保健医の礼子先生だった。
「今日は無理しないで早退しなさい」
「はい。」
そんなことを話しているうちに、美香がやってきた。
「和奈ー!大丈夫?
ビックリしたよ~
これから帰るんだよね?」
「うん。心配してくれてありがと」
何故か美香は興奮していた。
「そういえばね~。すごかったんだよ~。
和奈が倒れた時ね~
篠原くんが誰よりも早く和奈のとこに行って、お姫様だっこで保健室まで連れて行ったんだよ~
かっこよかったんだから~~」
「……え」