アカネ雲
あ・・・
さっき、抜かれた人・・・
あれ?・・・・女?




あ? 小嶋先生・・・じゃね?






「先生?」







「アレ・・・
 走ってたの 今野くんだったの?」







「ゴメン・・・・」





「その、ゴメンって
 分かんなかったコトに?


 それとも 追い抜いたコトに?」






「う~ん。 どっちも・・・」






「すーっげ、むかついた!!」








「だから、ゴメンって・・・」








「クソー!!謝んなぁ!!」






「プロ、目指すオレが女に負けるなんて
 ありえねぇー!
 しかも、担任に・・・」





「担任は関係なくないですか?」

と、ハスキーな冷静声。




ますます、ムカツク!!






「いつも、走ってんの?」





「あぁ、いつもは道が違うけど・・・」






「エライね・・・」






「別に、エラかねぇよ」







「好きなの? 走るの・・」






「好きじゃねぇよ、別に・・・
 でも、後悔だけはしたくねぇからさっ」






「そっか・・・ 
 どこかで 聞いたことある セリフ・・・」





と、笑った・・・







遠山だ・・・・・



きっと、アイツだ・・・・







先生たちの昔のコト聞いたから
何かオレ 変に意識しちまう・・・








オレ、想像力 たくましくなってねぇかな?















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