たくさんの王子様♪。
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「じゃあそろそろ行くね。」


「うん。」


「お母さんと会いたい時はおばあちゃんの家に連絡してね♪」


「わかった。」


ガチャッー…


お母さんは笑顔で
家を後にした。


玄関から部屋に戻ると


お母さんがいつも掃いていたスリッパ

料理する時のエプロン

お母さんが好きだった苺ジャム


今まで"ふつう"だったことが
"思い出"になっていく。


すごくすごく
悲しいことのような気がした。



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