大好きです、先生。
ぐぅ~
「………。」
お腹空いたな…
時計に目をやるともうすぐ8時になろうとしていた
嫌でも下に行かなきゃ
二階のあたしの部屋はとても静かで誰にも邪魔されない
でも、今から下に行けばまた嫌な思いするんだろうな
毎日がそれの繰り返しだから…
あたしは重たい足取りで階段を降りた
……ガチャン………パリン…………バンッ
ああ、またお父さんだ
恐る恐るリビングに入ってみると
そこには粉々に砕けたお皿が床に散らばっていて、お母さんが泣き崩れていた
これもいつもの光景…
あたしの家で何が起きているのかと言うと
原因はお父さん
今で言うDVってやつ?
昼間はしっかり働いてるのに、お酒を飲んで帰ってくるといっつもこんな風
昼と夜ではまるで別の人みたい
お母さんはなんでこんな人と結婚したんだろう
きっと昼間の時のお父さんしか知らずに結婚しちゃったんだろうな
お母さんも後悔してないはず無いよね…
そんな風にしてドアの前に立ち尽くしていたあたしに気づいたお母さんはあたしをキッと睨んで
「何してんの?あんたの顔も見たくないわよ!早く自分の部屋行きなっ!」