-towani-




それから何分か経って、

あたしは鏡を渡された。


「……。」

「どーよ♪」

「わー梓上手い!!流石☆」

「でしょー」


そこには、

初めて見るあたしがいた。


髪の毛は先の方が

少しだけクルクルしていて、

目の上には色がついていて、

睫毛が長くなっていた。



「………。」

「ど? 立花さん」

「これはあたし…? 夢…??」

首をかしげて、ほっぺたを抓るけど痛い。

「あははっ立花さん夢じゃないって!!」


「でもあたしっこんなに睫毛長くないし

髪の毛だって真っ直ぐだしっ」


「それはあたしと佐喜で

立花さんを改造したの!!」

「改造……。」


「改造って言っても

髪の毛巻いて、化粧しただけだけどね」


「化粧って!!
校則違反じゃないですか!?」

「そんな固いの守ってる人なんていないって」

「………そぅですよね」


そぅ言うと、

教室のドアが開いた。



「外に置いとく菓子、もぅ無ぇ??」

「チラシ、足んねぇんだけど」


久野くんがダンボールを持って、

高野くんが首を触れて呆れた顔をして、

ドアの前に立っていた。



「「………。」」


「どーよ立花さん。

かわいくなったでしょ??」



そんな恐い事、
訊かないでほしい。


「すげー…」


「………ぇ…??」


「立花すげー変わったな!!

いいと思うよ!!」


「俺もそー思う。」



そぅ言うと、

2人は出て行った。







嬉しがっているあたしが、


いた。






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