-towani-
時々あたしも外に出て、
買出しをしたり、
休憩の交替をしたときに、
お昼を食べたりして、
時間を潰した。
教室ではみんな楽しそうに笑顔を見せていた。
持っていたカメラで、
写真を撮ると、
みんなにバレてしまった。
「ごめんなさい…。」
「写真見せてー♪」
意外な反応だったからビックリして、
デジカメの画面を見せた。
「見ろよ杉原あくびしてんの(笑)」
「わー不細工…」
「うるせーぞ城」
みんなが店に戻ったあとに、
城さんがあたしの所に戻ってきた。
「??」
「ねぇ立花さん。
その写真、
プリントしたらくれないかな??」
「?」
「その写真の杉原…
かわぃぃんだもん///」
あぁ…城さんは杉原くんが好きなんだ。
いいな…。
そんな風に恋をしている人は、
可愛いと思う。
あたしも―――…
やめとこう。
相手の人が可愛そうだ...
「じゃぁ明日、持ってきます」
「本当!?
ありがとう!!立花さん大好き♪」
大好きといわれて、
あたしに抱きつく城さん。
そんな事は未体験で、
泣きそうになった。
あたしの事を、
『大好き』と言う人はいたんだ...
そぅ思った。
「立花さん泣いちゃダメだよ?
化粧落ちちゃう…」
早瀬さんの努力の結晶がっ!!
目に力を入れて涙が流れないように
努力した。
「すげー本当に泣き止んだ(笑)」
泣き止めたらしい…。
あたしは高校生になって、
いろんな事が変わった。
いろんな事を知った。