-towani-
「佐川、てめーなぁ///」
「俺じゃねぇよ立花。」
佐川くんのその言葉を聞いて
あたしは心の中でものすんごい驚いたけど
顔には出さなかった。
っていうかっか隠していた。
「嘘言うなよ。
立花はそんな事しない。」
少し真面目な声に
目を見開いた。
でも次には久野くんの言葉が嬉しくて、
何だか胸が温かかった。
お昼はいっつも
椿木さんと一緒に食べてる。
時々高野くんと久野くんとも
食べたりするんだ。
この3人とも優しくて、
とてもいい人だ。
そして、
笑顔の多い3人だ。
「馬鹿何してんだよ春!!」
「うっせーよ(笑)」
ほら、
笑顔がいっぱい。
一緒にいると、
なぜか幸せな気分が味わえた。
緊張なんて、しなかった。
このときのあたしは、
今の「幸せ」が、
人生最大級の「幸せ」なんだって
思ってた。
これ以上の幸せは、
無いんだって思ってた。
でも―――…
「ねぇ洸、
今度うちでバーベキューみたいな事
すんだけど来る?」
「えっ!?」
「焼肉するんだよね。
茜と春も来るよー」
「え、えっ!?」
「ねっ来ようよ!!」
「………いいの?」
「「「いいよっ!!」」」
「って何であんたらも言うのよ!!」
「だってー」
「いいじゃんなー」
椿木さんに怒られて2人は不貞腐れてる。
「………じゃぁ…
行かせて…いただきます……。」
「やった♪」
椿木さんの笑顔を見て嬉しくて、
自然に笑えた。
「笑った!!」
「おぉ!!」
「笑ったぁー!!」
あたしが笑った事で、
3人が笑ってる。
あたしが笑った事で、
3人が嬉しがってる。
幸せ。
3人が、
幸せで嬉しいのなら、
あたしはいつでもずっと、
笑ってるよ。