ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』

ロッカーを派手目に閉めてタイチを見ると、タイチは少し言い過ぎた、というような顔をして横を向いた。


「な、今年のマネージャーの話、評判なんだよな」


助けを求めたのはベンチに座ってた1コ下の同じ高校の後輩。


「あ、そうみたいですね。すげー可愛いって皆大喜びでしたから」


そうか?


後から聞いたのは、あの時先生の場所を教えてくれた2人組が今年入ったマネージャーということだけど・・・・。


ま、確かに。


あの髪の長い女の子は美人、と言う感じだったな。


背が高くて、顔も小さかったし。


もう一人は・・・・


顔は・・・よくわからなかった。


けど・・・


なんで、こんな思い出そうとするだけで、ドキドキしてるんだ?俺。


今日走りすぎたかな・・・。


首をかしげる俺の後ろで、タイチと後輩が盛り上がってる話が聞こえた。


「けど、タイチさん、無理っす」


「なんで?」


「男ついてるみたいですから」


「あ?そうなの??うわー、ショック」


と言いながらタイチはそうショックも受けてないような感じだし。


てか・・・・


なんで、俺が「がーん」なんて一瞬思っちゃったんだ?


わけ、わからん。


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