ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』
そうして、またぎこちなく緊張した表情にもどった彼女をみて、やっぱりどこかで会ったことがある、って思ったんだ。
どこでだろ・・・・。
「あれ?凛達、どこ行っちゃったんだろう・・・・」
きょろきょろする彼女の横で俺はベンチに腰をかけた。
それはほんの少しの賭け。
「タイチ達なら、今体育館に行ってすぐに戻ってくるって・・・・ここで待ってようか」
本当は少し違うこと。
けど、なんとなく、この女の子と2人になりたくて、俺は小さな嘘をついた。
彼女は少し戸惑ったような顔をしてから、
「はい」
と小さい声で言って、笑ったんだ。