ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』
このめったにないだろうチャンスに、チャレンジしてみたい、と思えたのは、やっぱり汐のお陰なのかもしれない。
いつものように、バスケの話題になったときに、俺はなるべくさらっ、と汐にこのことを言ってみたんだ。
「汐・・・俺、アメリカ行ってみようかな、って思う」
誰よりも先に言った俺の言葉に、汐は一瞬きょとんとしてから、はじけるように笑ったんだ。
「すごい!修ちゃんなら大丈夫だよ。応援する!」
大丈夫。
なんだか汐が言ってくれると、本当にその通りのような気がして、真剣にその未来に向かって走ろうと思った。
けど、汐から、不安の声を、俺と離れることに不安がる声を聞けなかったことに、少しがっかりしてた俺は本当に、幼い恋におぼれてるだけだったんだろうと思う。