ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』
近くにいれることでそれで満足だったのに。
あの日。
あいつが現れた。
・・・・凱。
高校に行くことに渋い顔をしている監督が、珍しく、本場のプレイの参考になるから、と見るのを勧めた男。
背が高くて。
少し生意気そうな感じで。
けど、笑うと目がなくなる、ちょっと可愛い顔をした高校3年生。
家の都合でアメリカ留学してたのに、なぜか急にこっちに帰国。
少し、不思議な雰囲気をもつ奴だった。
だけど、さすがプレイの一つ一つが洗練されてて、
意外と話してみればはじけたキャラクターだということとあわせて、
俺はすぐに彼に惹き込まれた。
その時は、・・・汐が少しだけ無口になっていったことが、やっぱりオトナとコドモだなんて、てっきり俺達のことを心配してるんだと、能天気に思ってたんだ。