ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』

歓声が上がり、ぼんやりと横を見ると、監督がまた選手達に囲まれているのが見えた。


「何考えてんのかしんないけどさ、今日は俺達最後の試合で優勝飾れたんだからさ、よしとしようよ、修也くん」


タイチがそう言って俺の肩をバン、と叩いて皆の方に走っていった。


そんなもんなのかな?


昔は、強くなりたくてただそれだけでボールに向かってたけど・・・・


いつからだろう。


なんとなく、惰性?


そんなんでゴールを目指すようになってるような、そんな気がする。


俺の最後の理性?そんなのが、最近の俺をくるしめてるんだ。


「おーい、修也!隣の体育館でなんか試合やってるぞ。中学生みたいだけどな。お前行く?」


帰り際のタイチの言葉。


そして何の気なしに入ったそのコートの中。


俺はキミに会ったんだ。


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