ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』

父さんに言われた場所での初めての「見合い」は思ったよりも淡々と過ぎてゆく時間の中で、ただ窓の外の空が抜けるような青色だったということだけ、覚えてる。


相手の女の子は、バスケット自体はよく知らないけど、雑誌にちらっ、と載った俺をみて「一目ぼれ」したんだ、と言って笑った。


アメリカでどんどん活躍してきてくださいね、ってその女の子の母親が言った。



その子の父親が経営してるのは、某スポーツブランドで、



それは栗原家ともこれから提携を組んで行こうとしてる会社だ、っていうくらいは俺も知ってた。


あぁ・・・・


やっぱりそんなもんなんだな。


俺が、いいイメージキャラクターになる、と、そういうところだろう。


結婚はアメリカから帰ってきてからでいい、というのは、


つまり、俺がどれだけ活躍して「商品価値」があがるか見極めたい、という思惑もあるのだろうから。



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