ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』

目の前に立っている汐は、俺を見つめてにっこりと微笑んだ。


「なん・・・・で・・・・・?」


それ以上言葉が見つからない俺の前で、汐は何かを掲げた。


「修ちゃん、見つけたよ?願い事の叶うクローバー」


そうして、汐は道の脇をちらっ、見た。



あ・・・・・。


あの日、俺が教えた話・・・覚えてたんだ。


「修ちゃんは・・・・絶対に・・・絶対に・・・・・またバスケが出来るようになるから。あきらめないで・・・・これで願いが叶うから」


もう・・・・


無理だ・・・。



思わず抱きしめた俺の腕の中。


「修ちゃんのそばに、いさせて・・・・お願い」


泣き声の汐に、胸が詰まる。


「本当に・・・それで、いいの?」


ようやく言えた言葉は彼女を拒否できるものなんかじゃなくて。


てか、出来ない。


無理だよ。


小さく頷く彼女の髪に顔をうずめて、俺も涙が止まらなかった。



・・・・・


ごめんな。汐。


俺は・・・・最低だ・・・・・・



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