ソラとクローバー☆もうひとつの『アルタイル』
汐・・・・・っ!
カバンから携帯を取り出すと、その手をタイチにさえぎられた。
「お前が望んだことだろ?」
この計画をしっているタイチが静かに言った。
そして、テーブルの上に投げ捨てられた雑誌を目で指してから、続ける。
「この記事はともかく、この写真を見て汐ちゃんが傷つくだろう、ってことはお前もわかってたはずだろう?」
「・・・・・・」
「それでも・・・・」
そう言って、タイチは一旦言葉を切ってから、少し声を落としてつぶやいた。
「それでも、お前は・・・・汐ちゃんを離そうとしてる・・・・そうだろ?」
「・・・・・」
「それなら、最後まで・・・・責任をとれ」
「・・・・・あぁ・・・」
喉から漏れた息は、力なく声となって、俺の体と共に、ソファの上に落ちた。