最強☆マイヒーロー
「だから?」
蒼が冷たく言う
「それで……嶋野さんが、二人を弄んでいる…っていう噂がたっているんです…」
険しい目つきの朱后君が、口を開く
「…その話を言う為に、俺達をわざわざ教室に残したのか…?」
「いいえ……まだ続きがあります」
坂之上さんは、力強い目で、私達を見る
「新崎くん……敵対してるチームがありますよね…?」
「あぁ」
「そのチームの人が、その噂を聞いて、嶋野さんを利用して、新崎くんをおびき寄せようとしているみたいです。
嶋野さんを一人にすると、危ないと思いますよ……」
蒼が舌打ちした音が聞こえた
「…上等だな……なにがあっても、こいつだけは守るさ」
朱后君のその言葉に、私は顔を赤らめ、坂之上さんは優しい笑顔で言った
「それなら安心です…
誰かに聞かれて、そのチームに言われるかもしれないから、こうして教室に残ってもらっていたのですが……その必要はありませんでした」