俺様甘甘王子様





 

 あたしは、軽く笑う。



 『泣いたんだね』

 
 
 そう彼はやさしく聞いてきた。



 「……うん」



 あたしは、タオルを

 目に当てながら答える。


 
 『あのさ、話があんだけど。
  真剣に』


 光瑠くんは真っ直ぐとした
 
 瞳で言ってきた。


 その瞳で

 どのくらい真剣かが

 すぐにわかったのだった。



 あたしと、光瑠くんは

 屋上へとつながる

 階段に座った。



 「話って?」

 『龍のコト』


 
 
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