俺様甘甘王子様





 とうとう、

 龍は階段を下りていく。



 むかついたあたしは

 また走り出すのだ。


 階段なんか

 2段、3段もとばして…


 とばさないと

 追いつけない。

 追いつけないから…

 追わないと。




 「ギャッ!!!!」


 
 そんなコトを思いすぎて

 踏み外してしまった。



 あたしの体は

 宙へと舞い上がった。


 時間が
 
 スローモーションのように

 流れていく。



 ……龍、お願い!


 心で思って、

 心で叫んだ。





 
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