俺様甘甘王子様




 

 「龍、龍…りゅッ!」


 あたしは

 何度も何度も彼の名を

 連呼した。


 まだ足りない。

 まだ足りない。


 全然まだまだ足りないんだ。


 
 もっと、

 呼びたい。

 もっと、

 呼ばせて……。



 「龍…」

 『何』

 「龍ッ!」

 『だーかーらー、何だよ?』


 龍は
 
 優しい瞳をあたしに向け

 首をかしげた。


 
 まずは、

 謝らなきゃ。


 「ごめんなさい」

 『どうして?』

 「あたしが…素直じゃないから」

 『…あぁ』




 
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