俺様甘甘王子様








 やっと言ってくれたな。

 待ち切れなかったよ。




 「ふ…」



 
 俺は笑って

 彼女の額にキスを落としたのだった。




 『龍…』



 
 もっと、呼んでくれ。

 ずっとずっと

 いつまでも、さ。



 その声で
 
 俺の名を呼べ。

 
 ずっとずっと…

 永遠に。



 「雅、手貸せ」

 『へ?』

 「いいから」



 そっと、雅は

 小さな手を俺に向けた。








 
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