俺様甘甘王子様
だから、逃げたんだ。
顔なんかもう見たくもない。
ありえない。地球が破滅してしまうくらいありえない。
「あ」
息切れするあたしは立ち止まった。忘れてた。プリントのこと。まだ終わってないのに…
アイツからも逃げ…プリントからも逃げたのか…。
――てか、今何時だ!?
あたしは、ポッケからケータイを取り出し、時間を見る。
「6時半…」
にげてから、だいぶ時間がたっていた。
どんだけ、走ってんだあたしは…。
鞄も教室だし…。取りに行くか…。いないよね?神城は…
もうこんな時間だもん、いないいない!
あたしは、一旦教室に戻った。