初恋

バスケ部

入部してから一週間

新入生は、体育館の練習にはまだ参加できない。

外のコートで基礎練習をさせられる。

ミニバス出身者も何人かいるけど、初めての子はドリブルもできない。

先輩は最初に指示だけして体育館に戻ってしまうので、どうしてもだらけてしまう…

それでもミニバス出身者が、中心になって練習をしていた。

一時間ほど練習して、体育館に行く。

新入生はずらりと並んで、声をだす。

暑い体育館に汗が滴り落ちる…

ラストのスリーポイント30本、皆で声をだし、本数を数える。

最後の一本が入ったあと、先生から集合がかかり、ミーティングが始まった。

練習のこと、細かな連絡事項、キャプテンとの確認。

美月たちにはまだあまり関係なさそうな話のあと、一年生の方を向いて先生が話し出した。

「一年生も大分なれて、リズムもつかめただろうし、そろそろ何人か体育館練習に参加させようと思う。」

まだバッシュも履けてない美月は興奮してきた!

どうやら明日の練習を先生が見にきて、メンバーを選ぶみたい。

何人選ばれるのかわからないけど、体育館に行きたい!

明日、頑張る!

美月は固く決意をした。


掃除と片付けを終えて、校門まで歩いていると、男子バレー部が外のコートで練習していた。

土田くんの姿をみつける。

一年生はやはり、球拾いや声だしをしている。

みんなそうだよね。

早く、お互いコートに立てるといいね。

がんばって。

胸の中で声をかけて、家路を急いだ。
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