初恋
「清野ー。ちょっと」

放課後、しぶちゃんに呼び出される。

ついに!?と、ドキドキしながらついていく。

トイレのそばで小さな紙を渡される。

場所が微妙だけど・・・

「あけていい?」

「おう。」

ドキドキしながら、メモを開く。

あーもう。

どうしよう。

緊張して手が震えて上手く開かないよ。

小さく折りたたまれたメモを見ると、そこには見慣れた文字で名前が書いてあった。




【武田幸恵】



思わず息を呑む。

感動で泣きそうになる。

「しぶちゃん・・・どうしよう・・・」

「何が?」

しぶちゃんは真っ赤な顔をしている。

「いや、えっと。うん。ありがとう。」

混乱している。

まさかしぶちゃんまで、幸恵ちゃんを好きだなんて思ってもなかったから。

ここで幸恵ちゃんの気持ちを言うのはよくないよね・・・

でも。

幸恵ちゃんに、しぶちゃんの気持ち伝えてどうしよう・・・

どうしよう・・・

こんなこと、誰にも相談できないよー



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