初恋
次の日、幸恵ちゃんを呼び出す。

一晩悩んだけど、とりあえず幸恵ちゃんには真っ先に話しておこうと思って。

「しぶちゃんから聞いたよ」

幸恵ちゃんの緊張が伝わり、美月まで心臓が痛いくらいドキドキしてくる。

「しぶちゃんは、幸恵ちゃんが好きなんだって」

そう単刀直入に伝えると、幸恵ちゃんは驚いた顔をして目がうるうるしてきた。

「うそ…。ホント…?」

美月がこっくり頷くと、嬉しそうに笑う。

「でね、しぶちゃんに幸恵ちゃんの気持ちは伝えていないんだけど、これからどうする?」

「え…どうしよう…」

「まだ急には考えられないよね…。じゃあさ、しぶちゃんに幸恵ちゃんの気持ち知られて平気?」

ちょっと悩んでから、幸恵ちゃんは頷いた。

「とりあえず、タイミング見計らってしぶちゃんに話してみるね♪」

そう言って、教室に一緒に戻る。

両想いかぁ。

いいな…

二人が上手くいくといいな。

とにかく美月は、しぶちゃんに幸恵ちゃんの気持ちを伝える任務をしっかり果たさないと!!
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