続 あたしの秘密
向「お前の夢は世界中に人を幸せにする歌を歌うだろ?さっさと世界に挑戦しねーと叶わねーぞ」
「でも…遠距離なんて…また気持ち離れるかもしれないんだよ?離れない自信もないしトップになる自信もないよ」
向「自信自信ってそんなのやってみなきゃわかんねーだろ?挑戦しないと得られないんだよ。…慶斗な、お前が留学中頑張ってたんだぞ。H・A・Dの社長になればRinに追いつけるって。夢のために努力をしてるお前を見て、自分じゃ釣り合わなくなるんじゃないかって。たくさん勉強してた。あいつも自信なんてなかった。でも、お前を信じて夢を応援してた…アメリカ行きを断ったって知ったら、あいつ自分のせいでRinの大事な夢つぶしたって思っちまう。鈴奈、お前も信じてやれよ。」
知らなかった。
慶斗がそんなことを思っていたなんて…
アメリカ…行こう。
慶斗のためでも、紗世のためでもない。
自分のため。
紗世が叶えられなかった夢。
最初は紗世のためだった。
でもいつのまにか、その夢は自分の夢になった。
あたしの歌声で幸せを届けたい。
そう思うようになった。
あたしにしか伝えられないことを歌にして、世界中に…
自信なんてない。
でも、自分を信じて、あたしを応援してくれてる人を信じて頑張ろう。