+Sariel+
「学校、今日来たんだ・・・。
今、ちょっといいかな・・・」
「・・・なんですか??」
痛い頭を右手で押さえながら、言う。
「ここじゃちょっと・・・」
上級生は、周りを見ながら言った。
昼休みだということもあり、人が賑わっている。
あたしはふっとため息をつく。
「ここじゃ、話せないことって、なんですか??」
上級生はちょっと困った顔をして。
結局あたしをトイレに連れてった。
男女、別れる前のところで、足を止める。
トイレの周りはまるで、そこだけ空間が違うかのように。
人がまるでいなかった。
「・・・あのさ・・・俺・・・」
上級生が、少し顔を俯かせながら言った。