+Sariel+








「ホントウ、噂どおりの女!!
美人だからって、お高く留まりやが・・・」




「だから、なんなんですか」







あたしは、冷たく言い放つ。

先輩が、喋るのをぴたりと止めた。






「その、お高く留まった女に告白したのは、お前だろーが」







先輩が、目を丸くした。

その瞬間、止んでいた頭痛が倍になって、降りかかってくる。



学校に来てまだ、2時間。



・・・やっぱり、帰ろう・・・。

呆然としている先輩を、その場に残して。



あたしは教室にかばんをとりに向かった。





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