+Sariel+
食べ終わった後、ギンに言う。
口に米粒をひとつつけたまま、ギンが笑った。
「あー、昨日、ピザ食べてなかったしね」
「てか、米粒。ついてる」
右手を伸ばして。
ついている米粒をとってあげる。
ギンが少し俯いて。
ありがとう、と小さい子みたいに笑った。
「…話戻るけど。…アズサちゃんは、学校好き??」
あたしはちらりと男を見て。
直ぐにオムライスの入っていたお皿に、視線を落とした。
「…嫌い」
「だと、思った!!」
え、とギンを見た。
ギンはちょっと笑いながら、頬杖をついて言う。
「アズサちゃん、駄目だよ。
自分の殻に閉じこもっちゃう癖。
…誰でもいいから、も少し、誰かに対して関心持たなきゃ」
「関心…??」
「そう、関心」
「関心…ね」