+Sariel+




「早く・・・逃げなきゃ!!」



あたしは叫んだ。
ギンがあたしを見て。

あたしの右手を握る。

立ち上がると、全速力で店内の外に逃げた。


バイクにまたがる。

店内から叫び声が聞こえてきて。

それと同時に、バイクが発進した。



「・・・ギン」




何も言わない、その背中を。

ぎゅっと抱きしめる。




空はもう、暗くなっていた。







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