+Sariel+
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切れている、ギンの拳に。
あたしはそっとガーゼを当てた。
当てた部分を見ると、真っ白だった場所が赤く、染まっていた。
「あんなに・・・殴らなくてもよかったのに・・・」
家にたどり着いて。
隣に薬箱を置いて、あたしは呟いた。
ギンは、ニッと笑う。
「嬉しいなっ!!
アズサちゃんが心配してくれて♪」
あたしは、ギンの傷をじっと見詰める。
・・・血で赤くなっている。
あたしは眉をひそめた。
ふと・・・視線が、袖をまくっている腕にいって。
あたしは口を思わず閉じる。
そして、ゆっくりと手を伸ばした。