+Sariel+




ギンが優しい目で、あたしを見た。


すべてを包み込むような、目。

そして、ゆっくりと首を縦に振る。




「なんで・・・こんな酷いこと・・・」


「俺が悪いんだ。
あの時の俺は、全部がどうでもよくて。
色んな人を傷つけた。

それも、意図的に」



想像が出来なかった。

誰かを傷つけるギン。




「・・・ねぇ。教えて」





気がついたら、あたしはそう呟いていた。
どうしてだろう。
そう思えるほどにあたしはギンに惹かれていた。


会って、たった1日なのに。




なのに、こんなにもギンのことが知りたくてたまらない。





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