+Sariel+






「あたし・・・必要ないんだって。

お母さんにとって、あたしは邪魔者で・・・馬鹿みたい・・・本当、馬鹿・・・」






「アズサちゃん・・・約束して」

ギンは、あたしの耳元で、そっとささやく。


「勝手に死なないで。
今、アズサちゃんが居なくなったら。
俺、崩壊しちゃう。
どうせ明日死ぬんだ。
それまで、俺の傍にいて。

アズサちゃんが居ないと、俺はもう駄目なんだ。

だから・・・たった一人で、変なこと考えないで・・・ね??」



あたしは、ゆっくりと頷く。
ギンの体温が、心地よくて。

いつか。
お母さんに抱きしめられていたころを思い出す。



お母さんも温かかった。

あたしを、優しく優しく抱きしめてくれた。


涙が、止まらなかった。




「ギン・・・」




あたしは、ギンの中で泣きじゃくった。


体中の水分が、なくなっちゃうんじゃないか。

そう、思えるくらいに。





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