doll world
真実
「ねぇ、ユキ。ユキの眼は何でも見透かすことが出来るのよね?」
さっきオレが作った花冠を頭の上に乗せたまま、マリーは寝っ転がってオレに訊いてきた
「それって、どーやって見えるの?」
「んー・・・たまに見える。」
「たまに?頻繁じゃなくて?」
「頻繁に見てたらオレの身体が壊れる」
オレはマリーを見た
亜麻色の目にオレが映っていた
「見透かしたら、身体が酷く重くなるんだ。まるで鉛を背負っているかのようにさ」
「・・・・そうなの」
マリーが手を伸ばし、オレの髪を撫でた
「それはきっと、身体が危機を感じてるのね」