doll world



「おまえ、馬鹿だろ」



本当、人間って馬鹿だ



「悪魔と友達になりたいなんて相当変わってるな」



「どうして?あたな悪魔なの?」



「ったりめぇだ。耳も牙も尖ってるし、目も真っ赤。おまえもさっき“悪魔”っつったろ」



「あら。だったら私も悪魔だわ」



「は?」



「私だって目も髪もこんな色をしてるもの。あなたの仲間よ」




自分の目と髪を指さして言う彼女が格好いいと思った




「人は見た目じゃなくて個性よ。言いたいヤツには言わせとけ」



女は真っ白な歯を見せ、笑った



「私はあなたのこと怖くも何ともないし。逆にラッキーだと思ってる」



「・・・・何故?」



「だって、こーんなに格好いいお兄さんだもの。怖いよりうれしいのほうが大きいわ」



改めて思えば、彼女は本当に変わった女だと思う



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