題 未 定

あたしとあなた





気だるい午後の授業。
池ちゃんの独特なイントネーションを子守唄に
あたしは毎日夢の世界へと足を踏み入れる。
今日もいつも通り
顔を伏せていざ……
とゆーときに


「じゃねーえ…ここ高橋よろしく!!」



…グッドタイミング池ちゃーん!
池ちゃんめ…寝かせまいと必死だな…。


前の席で友達の那奈(ナナ)が笑ったのが分かった。

那奈め…後でシバいてやろうと決心!


ってそーだ!!
読まなきゃなのに!!
聞いてなかったからどっからかわかんな…


「以上の四つ?が揃えば、少なくとも………」


突然あたしが座っている反対側の席の方から
声がした。


んん?ん?


果たして誰が…と思い分厚い国語の教科書から顔をあげた。


かったるそうに代読してくれていたのは高橋愁斗。
しゅうとと名乗ってるだけあって
サッカー部に所属。そしてあたしと名字が一緒。まあ高橋なんて
佐藤さんと鈴木さんの次にありがちな名字なのだけれど?
女の子達から、まあ結構モテるらしい
あたしは彼のちょっと喋り過ぎな所があんまり好きじゃないんだけどね。

やっぱり男の子は
もっとこう…爽やかにさ…ハハハッてね
してる人がいいわけよ!



「葵~??」





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