題 未 定


理想の男性像に
胸を膨らましていたのに
前の席から邪魔が入った。

「あー??」


「あー?はないでしょーよ!」


「うい?」

「あ~話しになんないわ。そんなんだからさーいつまでも…」

出た出た那奈ちゃんの…


「彼氏出来ないんだよ~でしょ?もう聞きあきたし~。」


あなたはもう…
いつもいつも………

「わかってんじゃーん!まぁそんでもって、合コンの話し来てるけど?」


「合コンね~。」


あたし高橋葵は
生まれてこの方
まともに彼氏が出来たことが無い…
今どき珍しい高校1年15歳。
最近じゃ小学生だって
付き合うっていうのに…。

「西高だよ~?まぢ絶対イケメンだって~!」


そしてイケメン好きな
あたしの友達、綾瀬那奈。(あやせなな)
最近イケメンの2歳上の
彼氏と別れた。
あの時はもう…荒れた荒れた…。


「でー那奈??元カレは、もうイイのー?」


しばしの沈黙…。
まだマズかったかな…。


「ねぇ。葵ちゃん。」


ちなみに那奈があたしを
葵ちゃんと呼ぶときは
マジメな話しの時。


「んー?」


「ウチね、忘れられない恋は忘れたくない恋って事だと思うの。」


忘れたくない恋…?


「でもね、忘れたくない恋を忘れるには、また忘れたくなくなるような新しい恋が必要だと思うの。恋愛ってその繰り返しだと思わない?ねえ葵ちゃんきいてる?」


いい恋を忘れるには
いい恋をする事と?



「ねぇ那奈。1つ言わせて?」


那奈があたしの顔をみて
首をかしげる。


「池ちゃんがね…見てるんだ。さっきからずっと。」



「えっ。」





キーンコーンカーンコーン






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