題 未 定



チャイムが鳴ると同時に
みんな席を立った。

池ちゃんも
諦めて帰っていった。


「葵…。」


「ん~??」

「教えてくださってありがとう!!」


あちゃちゃ…。
怒らしちゃった!


「ごめんって!那奈ちゃん!クレープ奢るから!そんときちゃんと聞くし!」



機嫌を取り直した那奈を
横目に思った。


那奈はあたしにいつも
葵は恋愛に関してドライだ。とか言うけど

そもそもあたしは
本気で相手を好きになったことがないからしょうがないと思う。

むしろ相手に?出会えなかっただけ。

そりゃ今まで普通に生活してきて
1人や2人あたしの事を
好きだといってくれた
人はいたけれど

あたしは好きじゃなかった。
気持ちが交差することは無かった。


ただ

彼氏が欲しい。
とかではないけれど

あたしはずっと


好きという感情を知りたかった。





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